寝起きのお話
おわり・・・? |
つづき
――――――――よくなかった。
ある日、なんの話題がきっかけだったかは忘れたが。
ある事件が解決して(もちろんウチとこの火村が大いに貢献したのだ)、 ふとなごんだ空気の中、私と森下刑事がふたりで世間話をしていたとき、
森下刑事がぽろっと、
「火村先生って、ほんと寝起きは別人ですよね。ふだんなんていうか・・・すごい人ですから。ただ尊敬するしかないんですけど。あんな姿をみると、人の子なんやなぁっていうか・・・・なんか、かわいいですよね」
なんの悪意もない さわやかスマイルで私に爆弾を投げてきた。
はぁ???
寝起き?。
あんな姿??。
かわいい????。
ちょ、ちょいまて若造・・・・。
めまいをこらえてなんとか次第を尋ねれば、森下や鮫島警部補は警察の仮眠室で火村と一緒にお泊り(!!)とかが過去何度もあったとのことで・・・・・・・・・・・・・
俺だけじゃないんか・・・・・・・・
俺だけじゃないんか・・・・・・・・
信じてたのに・・・・・・・・・・・・・・
信じてたのにぃぃぃぃ・・・・・・・・・・・・・・
その日。
私のマンションに泊まった火村は、翌朝案の定また寝ぼけてぽやーっとしていたが。それはまた、とても私のツボを直撃するかわいさではあったが。
寝起きの火村に無償の愛を注げなくなった私を、誰も責められまい。
おわり
拍手お礼ぷち小話より。
眠いから一講目が苦手だなんてかわいすぎる。
伊田くると 07 7/11再アップ